「終わったよ」
「お疲れ、行くか…」
一緒に教室を出て下駄箱へ向かうまでしゅんとしており。
「おい、いつまでしょんぼりしてんだよ。家連れてかねーぞ」
「それは困る…!連れて行ってくれ」
慌てて下駄箱に向かい靴を履き替え扉の横で待つことにする。
「なら行くぞ」
「はいよ」
靴を履き替えると学校から出ていき。
「まさか立夏の家に行けるなんてな…」
誰かの家に行くのは初めてだ。昨日知り合ったばっかなのにまさか家に行けるなんて思ってもみなかった。
歩いてる間、無言の時間が続き。
「あ、家にお邪魔するなら手土産とか持っていくべきよな」
誰かの家に行くときは手土産を持っていくのが常識だと思い近くの店で何か買わなければ。
「別にいいよ。どうせ俺しか居ないし」
「そうなのかーまた今度遊びに行く時に持っていくわ」
次遊びに行く時は駅前にあるお気に入りのケーキ屋で買って持って行くか。
住宅街に入り更に歩いていき、初めて通る道なのでキョロキョロと辺りを見渡す。
「気使わなくていいって」
「友達…の家に行くんだから当然だろ」
「友達…」
「まだ友達じゃないか…」
少しは友達になったかなと思ったがまだ早かったか。
「あ、いや。先輩はいいのかなぁって思って…」
自分と友達でいいのかと言う意味で言い。
「俺は立夏と友達になりたい」
一緒にいて楽しいと思えたので友達になりたくて真剣な表情で見つめ。
「まぁ、考えとく…」
少し照れているのか顔を逸らしてしまい。
「え、まじで…っ」
まさか考えてくれるなんて思ってもみなく驚いてると。