「…あのさ、立夏」
「ん?」
見つめたまま立夏の手を触り、顔がこちらを向くと目を瞑ってから不意に唇を頬に付け。
「凪斗?そこ、口じゃないんだけど……」
不服そうに言うと相手の意図が知りたくて。
「まだ頬にはしたことなかったなと思って」
目を開けてにっと笑い。
「頬っぺにしたかったってこと?」
「うん、頬もだけど体のいろんなとこにキスしたい…」
キョトンとしてる立夏をじっと見つめ。
「じゃあ、それは風呂入ってからにしようよ」
ちょうど風呂が沸いて。
「ほら、入ろうぜ」
「おう、そうだな…ちょっと待て。もしかして一緒に入んのか?」
「え?もちろんそうだけど…」
まさかと思いながら聞いてみたら当然のように言い。
「ま、まじか…」
一緒に入るというのがわかるとなんだか緊張してしまう。