「やっぱりあいつ、凪斗の事好きなんだってさ。モテモテだな」
「まじで俺なのかよ…全然嬉しくねー」
あり得ないと溜息をつき。
「女の子だったら嬉しいのかよ」
「女の子でも嬉しくないし。立夏にだけ好かれていたい」
はっきりそう言って。
「ふーん、ならいいけど」
下駄箱に着くと靴を履き替え。
「少し前の俺なら誰でもいいから好かれたかったけどな」
学校を出て立夏の家に向かおうとし。
「じゃあ、俺と会ってなかったら、今のやつと付き合ってたかもな」
冗談っぽく言い。
「あんま学校に行ってなかったからそもそも会わないだろー」
学校行かない時はナンパしてたしさと苦笑いをして。
「そうかもしれないけど、凪斗って学校ではちょっとした有名人だしな」
自分も知っていたくらいだしなと思い。