「欲がないんだな」
本人がそう言うなら、いいかと思い。
「欲か、立夏は俺になんかしてほしいことある?」
気になり聞いてみて。
「うーん、そうだなぁ…俺の事、養ってほしいかな」
「わかった、頑張って働いて家事もしつつ養うからいつか一緒に暮らそうな」
未来を想像して幸せそうに微笑み。
「マジで言ってんの?絶対俺の事嫌いになるぞ」
「本気。嫌いになるわけないじゃん」
まっすぐ目を見て言い。
「そうかなぁ…」
口ではなんとでも言えるが、正直嬉しくて。
「立夏のこと大好きだから。これからもずっと、な」
頭を優しく撫で愛しそうな表情をした。
「ありがと…」
嬉しそうにボソッと呟くと残りのおかずを食べ。
弁当を食べ終えると水筒の水を飲み。