「はい、お待たせしました。よろしくお願いします」
皆で車に乗るとエンジンを掛けて出発し。
「おい、家どこだ」
「ここです」
「OK」
自分が住んでいる駅前のマンションの住所を兄さんに教え、住所がわかれば車を走らせ。
「へぇ、マンション住まいなんだ」
「小さい頃は一軒家に住んでたけどな」
途中からマンション暮らしをしていることを話す。
「そうなんだ。両親と住んでるの?」
「今は母親と二人暮らし。そんなに帰ってこないから一人暮らしみたいなもんだけどさ」
「そうなんだ。うちも両親とは離れて暮らしてるから一緒だな」
あまり帰ってこない母親の事が気になりつつ聞かない方がいいかと思い。
「やっぱあんま会えないと寂しいよな…」
寂しそうな顔をして少し顔を俯き。
「凪斗って、マザコンなの?」
「どうだろ、そういえば小さい頃は母さんに褒められたくてなんでも頑張ってたな」
懐かしいなとふと思い出してしまい。
「そっか…」
からかったりして悪かったなと反省し。