「…そ、そろそろミルクちゃんの散歩に行くか!」
気まずい沈黙に耐えかねて言葉を発し。
「あ、うん。そうだね。ちょっと準備してくるね」
リードとビニール袋を持って来ると散歩に行くのが分かり、大喜びで尻尾を振り。
「おっけー!」
気持ちを切り替えていこうとして。
「こら、ちょっと待て」
ミルクにハーネスを付けると玄関まで引っ張られ。
「ミルクちゃん散歩するの余程楽しみなんだな」
立夏の声が玄関から聞こえたので顔を出し話しかけ。
「犬は散歩が好きだからな。リードもつ?」
リードの先を凪斗に見せながら。
「いいのかっ!」
目を輝かせながら手を差し出し。
「俺、いつもやってるし」
そんなに喜ばれるとは思ってなかったので、若干引きつつリードを渡して。
「さんきゅー!」
嬉しそうに受け取りしっかりリードを持ち。