「ほんと?」
ちょっと疑いの眼差しで凪斗を見て。
「ほんとだって、まあ一応洗っとくか」
気にしてるようなので手を洗おうと立ち上がり。
「う、うん」
自分ばかりが抜いてもらっていいのだろうかと思っていたが、切り出せず。
洗面所に行き手を洗い戻ってきて。
「よし、洗ってきた」
「あ、あの、凪斗は大丈夫…なの?」
ハッキリ聞けずもじもじしながらで伝わるか不安で。
「ん?大丈夫ってなにがだよ?…あっ。だ、だいじょうぶだ…っ」
よく分からず考えてると後で言葉の意味に気付いてしまい酷く動揺し。
「そ、そっか。リョーかいっ」
深く追求して聞かず返事をすれば、暫くの間、沈黙が流れ。