「立夏、おかえり。迎えに来たぞ」
今にも抱き着きそうな感じでその人はやってきて。
「げっ…やっぱり来た。来なくていいって言ったのに…」
嫌そうな表情をした立夏とこの人をよく見ると、朝に話した立夏の兄さんな気がしてきた。
もしかして、兄さんが迎えに来るから立夏の様子がおかしかったのか。
「今日は休みなんだから、迎えに来るのは当然だろ」
「いや、当然じゃない。もう、子供じゃないんだから。先輩、ごめんね。やかましい兄貴で」
「迎えに来てくれるなんていい兄さんじゃん」
兄弟の会話を聞き素直な感想を述べて。