「明日から俺の分も作ってほしいくらいだ」
「立夏のためにはりきって毎日作るわ」
作ってほしいとか初めて言われたので立夏のために弁当を作ろうとして。
「え。いいの」
俺がいいと言わないと思ったのか立夏は戸惑っている。
「もちろん、こんなんでよかったらいつでも作るからさ…」
「ありがとう。でも俺のはキャラ弁じゃなくていいからね」
「キャラ弁だと恥ずかしいもんな…わかった、普通の弁当にするから安心してくれ」
おかず何作ろうか考えるのが楽しくなりそうだ。
「うん、ありがとう。毎日が楽しいになるな」
「そう言ってくれると作りがいがある」
微笑みにつられて笑顔になり。
「さてと、そろそろ休み時間終わるから戻ろうぜ」
「だな、戻るか」
時計を見て弁当を片付け鞄に入れ屋上から出る。
「でも、明日からは学校休みだね」
「休みだと立夏に会えないから寂しいな」
休みの日まで会いに行くのは流石に迷惑だろう。
「休みの日は、いつもナンパしてたんじゃないの」
初めて会った時みたいにと付け足して言い。
「まあな、ナンパばっかしてた。一人でずっと家にいるの虚しくて」
いつから俺はナンパ始めたんだっけ。確か中学生の時だった気が…ナンパ歴長すぎる。
「ふーん。じゃあ、俺の教室こっちだから」
「おう。なあ、今日も一緒に帰らね?」
立夏が教室に戻る前に一緒に帰らないかと誘い出す。
「うん、まぁ…いいけど…」
「もしかして、なんか用事でもあったりする」
口籠ってたので乗り気じゃない気がして聞いてみることにする。
「あ、いや。対した事じゃないから気にしないでくれ」
言葉を濁すと駆け足で教室へと行ってしまい。
「ちょ、立夏…どうしたんだよ」
追いかけようとしたがやめて仕方なく教室に戻ることにした。