昼休みになるとすぐ鞄を持って教室を出て立夏の教室まで迎えに行き、立夏の姿を見つけると嬉しそうに駆け寄っていき。
「立夏、屋上に行こーぜ」
「あ、うん」
教室を出て屋上に向かい。
「おー、いい天気で良かった」
屋上に着き雲ひとつない青空を見上げ鞄から弁当を取り出す。
「やっぱ屋上はいいわ。またここで食べような」
「そうだな。いいな、ここ…」
いつも一人で屋上に来てたので誰かとこうやって屋上にいるの初めてだな。
作ってきた弁当を広げると立夏も兄さんが買ってくれたコンビニ弁当を開きいただきますをしてから弁当を二人で食べ出し。
「そうだ、おかず交換とかしてみないか」
友達同士でおかず交換をするのが憧れだったので聞いてみて。
「いいけど、俺の買い弁だぞ」
「全然おっけー」
笑顔で答えると立夏の弁当をじっと見る。
「そうか、なら」
「さんきゅー、唐揚げ美味しそう」
好物の唐揚げを貰ってテンションが上がり。
「唐揚げ好きなんだ」
「めっちゃ好き」
「俺と、どっちが好き」
さっそく唐揚げを美味しそうに食べてると立夏は真面目な顔で聞いてきて。
「立夏が好きに決まってんじゃん」
一瞬驚いたが笑顔で答える。まさか立夏がそんなことを聞いてくるとは。
「そっか…」
少しニヤケながら嬉しそうな顔をする。可愛いと思ってじっと見てしまう。あ、唐揚げ貰ったんだから俺も何かあげようと。自分で作った弁当を見ておかずを選び。
「俺はなにあげよう…ハンバーグとかどう」
「うん、いいよ。俺好き嫌いほとんどないし。ありがとう、いただきます」
「ならよかったわーどーぞ…」
ハンバーグを立夏にあげる。いただきますと食べる立夏を口に合うかなと心配しながら見守り。
「うん、美味しい。先輩って料理上手なんだね」
「立夏に美味しいって言って貰えてまじ嬉しい」
よかった。褒められるなんて思ってなかったからなんだか嬉しい。