「あぁ、うん」
立夏は飲み終わったカップを片付けると、特にすることもなくソファーに座り。
「今日は1日相手してくれてありがとな」
隣に座ると立夏を見つめて。
「別にいいよ。特に予定もなかったし…」
一瞥した後前を向き。
「こんなに構ってくれんの立夏が初めて」
なんだか照れ臭くなって笑う。
「いや、彼女居たんだろ」
「いたけどこんなに長く一緒にはいてくれなかった…」
何人かと付き合ってたけど少ししか会ってくれなくこんなに一緒にいてくれたの初めてかもしれない。
「そうなんだ。俺と居て楽しいか」
「楽しいに決まってんじゃん…もしかして、立夏はそんなに楽しくない」
迷惑だったかと苦笑いしながら聞いて。
「いや、そうでもないから困ってる」
「…よかった、安心したわ」
俯き加減で言ったかと思うと顔をあげて俺を見て。
「なぁ、俺とキスしてみない」
「キ、キス…まじで言ってんの」
目を見開き動揺してしまい。立夏とキス…
「うん、まぁ嫌ならいいけど…」
見るのはやめて真正面を向き直ってしまい。
「ほんとにいいんだな…」
キスしたいと思い傍に近寄り顔を近づけようとして。
「先輩はいいの。俺、男だけど…」
「性別関係なく立夏がいい」
はっきりとそう言ってから目を瞑りゆっくり唇を近づける。やっぱり目は瞑った方がいいのかと思うと立夏も目を閉じて。そっと立夏の唇に触れてキスをして。唇に触れると体をピクっと少し反応したのがわかりこれ以上はやばいと思い唇を離し目を開ける。急に恥ずかしくなって目を逸らし。
「…っ」
キスが終わると立夏も目を開け。
「なんで、顔逸らしてんの」
「なんか恥ずかしくてさ…」
「そう…」
お互い恥ずかしくなり2人で顔を逸らして気まずい感じになってしまい。
「そろそろ帰るわ…」
時計を見て帰ろうと思い立ち上がる。