教室に戻り鞄を置いてから席に座り授業が始まるまで机に突っ伏し、最後までサボらず真面目に授業を受けた。久しぶりに頭を使って疲れたが、帰る準備をして鞄を持ち教室から出る。立夏と帰る約束はしてないけど一緒に帰りたく立夏のクラスに立ち寄ることにして。立夏がいる教室に着くと掃除をしてる立夏の姿を見つけ目立たないように声をかける。
「よっ…立夏」
振り向き俺が来たのに気づく。
「先輩…暇人ですね」
「特に何もすることなくてさ…掃除終わったら一緒に帰らね」
掃除してるのを横目に見ながら誘い出すことにして。
「なんだ、てっきり家に来るのかと思った」
「今日会いに行っていいのか。まじでっ」
ワンちゃんに会いにいってもいいと言われたので興奮して声が大きくなってしまい、立夏と同じクラスの後輩たちに不審な目で見られる。
「ちょっと、声でかい」
目を伏せて少し怒った口調で言い掃除に戻り。
「ご、ごめん…」
やっちまったと反省をしてしゅんとする。
掃除を済ませると用具を片付け鞄を持ってこっちに来て。