「あ、昨日の…一応、ありがとうございます」
「よっ、大丈夫だったか。無事でよかった。てか、昨日俺もあんな感じに絡んだ気が…ごめんな」
さっきの光景をみて昨日声かけた時のことを思い出してしまい反省して謝る。
「でも、俺に触らなかったし違いますよ。俺、この顔をのせいでよくからかわれるんですよ。しつこく交際を申し込まれたり…」
「先輩って呼んだ方がいいですか」
ただ触ってないだけでしつこい感じは同じな気はするが。
やはり男にモテるのか。可愛いもんな、こんなに可愛かったら周りがほっとけない筈だ。
先輩と呼ぶということは後輩か。
「先輩、さん付け、呼び捨てでもどんとこい」
「初対面で触るのは失礼かと思ってよ。今度からそういう奴らは俺が追い返してやる。喧嘩は弱いけど人避けにはなるはずだからさ」
断れると思いつつ守ってあげたいと思い提案をする。
喧嘩はできないからこの見た目くらいしか役に立たないけど。
「喧嘩弱いんだ…でも、喧嘩なんて野蛮なもの、しなくていいと思う…」
見た目と違うと思われたに違いない。
強そうに見えるからあまり喧嘩は売られないけど喧嘩は苦手。
「俺、喧嘩好きじゃないんだよ。目つき悪いからよく勘違いされるけど。誰かを守る為以外は絶対しない」
喧嘩って怖いじゃん。相手を傷つけたくないし。もしするなら誰かの為だ。拳を握り決意を表し。