「というか、アナタは知らないかもしれませんけど、俺たち同じ学校ですよ。まあ、学年は違うので名前までは知りませんでしたけど…」
「えっ、嘘だろ…同じ学校だとまたいつでも会えるじゃん。というか、俺の存在知ってるとかまじ嬉しい」
まさかの同じ学校の生徒だった。
学校に偶にしか行ってないから気づくはずがないのだが。
学年が違うなら後輩か先輩だな。違う学年なのに俺を知ってくれてるなんて凄くないか。
「知ってるって言っても、悪い噂でですけどね」
立夏はドリアを食べ終えるとドリンクを飲み淡々と話をして。
「悪い噂、俺なんかしたっけ」
学校では誰にも話しかけられないのでいつも一人行動をしており、何故かクラスメイトと先輩でさえも敬語で話をされ確かに変だとは思っていた。
自分ではそんなに目立つことはしてないと思うがこの派手な金髪と目つきが悪いからだろう。
それかナンパしてるとこを見られたか日替わりで女の子を連れて歩いてるのをどっかで見かけたとか。要するに不良とか遊び人って言われてそう。
まあ、遊び人はあながち間違ってないけどさ…というか印象悪いじゃん、俺。
項垂れながらステーキセットを食べ終えてドリンクを飲む。
「噂はただの噂で何がほんとかなんて分かりませんけどね」
「噂なんて信じない方がいいよな、うん」
噂をそんなに信用してなそうでひとまず安心だ。